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【14】身内のいない独身者の遺言書作成のポイント

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法定相続人

 独身(配偶者と離婚・死別された方を含む)で、子供も孫もなく、親も祖父母もすでに他界しており、兄弟姉妹や甥・姪もいない方が亡くなった場合、誰も相続人となりません。
 ただし、故人の療養看護に努めるなど故人と特別の縁故のあった方(特別縁故者)がいる場合、その方へ相続財産の全部または一部を与えることが認められています。
 特別縁故者への相続財産の分与によっても処分されなかった相続財産は、国庫に帰属することになります。

 

法定相続分

 法定相続人がいないため、法定相続分もありません
 なお、特別縁故者への相続財産の分与が認められるか否か、仮に認められた場合にどの程度(全部/一部)まで認められるかについて、縁故関係の内容、濃淡、程度、縁故者の性別、年齢、職業、教育程度のほか、残存すべき相続財産の種類、数額、状況、所在など一切の事情を総合調査して、家庭裁判所が判断すると解されています。

 

遺留分

 法定相続人がいないため、遺留分もありません。
 なお、特別縁故者への財産分与は、特別縁故者が家庭裁判所に請求しなければ認められません。

 

遺言書作成のポイント

・法定相続人がいない場合、特別縁故者への相続財産の分与が認められていますが、その手続きは煩雑です。また、実際にどの程度の相続財産が分与されるのかも、家庭裁判所の判断にゆだねられています。「特別縁故者」と認められそうな方へ、相続財産の一部を譲る意向であれば、その旨を定めた遺言書を作成されることをお勧めします。なお、遺言の撤回や財産処分の制限に関する誤解については、以下をご参照ください。
 【参照】遺言書を書くと撤回できない?
 【参照】遺言書を書くと自由に財産が使えなくなる?
内縁の妻・夫は「配偶者」にあたりません。「特別縁故者」と認められる可能性はありますが、その手続きは煩雑です。故人名義の不動産に内縁の妻・夫と同居しているような場合、遺された内縁の妻・夫の生活基盤の確保のためにも、遺言書を作成されることをお勧めします。
・ご自身が亡くなった後のペットの世話が心配な場合、ペットの世話を託せる方へ、「ペットの世話をしてもらう」という負担付で財産を遺贈することが考えられます。死後のペットの世話がご心配な方は、ぜひ負担付遺贈をご検討下さい。
 【参照】ペットは遺産を相続できる?

 

参照記事

◆遺言書の書き方の見本については、「遺言書の書き方」をご参照ください。
◆全般的な遺言書の作成のポイントについては、「遺言書作成のポイント【総論】」をご参照ください。
◆ケース別の遺言書作成のポイントについては、「遺言書作成のポイント【ケース別】」をご参照ください。
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